参考文献「宝石珊瑚の魅力」



宝石珊瑚は真珠や琥珀とともに、鉱物ではない有機質起源の宝石です。いわゆる宝石のほとんどが鉱物質であるのに対して、宝石珊瑚は、動物である「サンゴ虫」がつくりあげる特別な宝石であるといえます。実際に皆さんが目にする、宝石珊瑚は「サンゴ虫」がつくる、枝状の骨軸を利用し、加工したものなのです。また宝石珊瑚は、不透明な宝石であり、赤色からピンク、白色まで多様なカラーバリエーションを持ち、本来、生き物だからこそ生育している海域によっても、大きさ、形、色の濃さも全く違う、宝石なのです。現在、わが国では、ほとんど宝石の産出はありませんが、珊瑚と真珠だけは例外で、日本がその主産地であることが世界的に認められています。
一般的に「珊瑚」と言えば、「サンゴ礁」の珊瑚を思い浮かべるでしょう。しかし現在、宝石として加工・販売されている宝石珊瑚は、同じ珊瑚という呼び方がされるものの、深海に生息する別種の生物なのです。海岸で見られるような浅瀬の造礁珊瑚は、かなり成長が早くて、中は軽石のような状態ですから、いくら研磨しても光沢がありません。また、これらの造礁珊瑚は、ワシントン条約で国際取引が規制されていますので、特に、海外で珊瑚を購入される場合は注意して下さい。
生物学的に珊瑚は、クラゲやイソギンチャクと同じ腔腸動物と呼ばれる動物の一種です。この腔腸動物は、「ヒドロ虫網」、「ハチクラゲ網」、「花虫網」、に大きく分類され、珊瑚は「花虫網」の仲間に入ります。この花虫網は、さらに触手を8本もつ「八放サンゴ」と、6本もつ「六放サンゴ」に分かれています。





 
八放珊瑚は、ポリプ(サンゴ虫)胃腔内の隔壁が八個に分かれており、一般的に珊瑚と呼ばれています。宝飾品・ジュエリーとして使用されているものは、この宝石珊瑚です。
 

六放珊瑚は、ポリプ(サンゴ虫)の胃腔内の隔壁が六個に分かれており、熱帯・亜熱帯地方で、海水温度が20℃以上の浅い海岸線で成長します。
       
 
1cm伸びるのに、数十年の歳月を要します。そのため、宝飾品として使用できるようになるまで、最低100〜200年は必要となります。  
 
一般的に造礁珊瑚といわれるもので、石珊瑚、すり鉢珊瑚、テーブル珊瑚等がこれに含まれます。
       
 
生息場所が、海底100〜1200mの
深海のため、養殖は不可能です。
又、大変な水圧がかかるため、
八放珊瑚は非常に硬質です。
 
 
早いものでは、一年間に7〜8cm成長し、小さな穴が無数に開いています。非常に柔らかいため、宝飾品としては加工できません。


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